会場アンケートより

 

●全労済/スペース・ゼロ

以前家族たちと原発の話で言い争いになりました。祖父、父、弟は原発がないと困 る。必要、と言いました。なぜそう思うの?と聞いたら、弟は「テレビでそう言って るから必要なんだ」と言いました。死ぬ人もいる、と言っても「それは仕方ない」と 返されました。原発はよくない、とどう伝えれば、どう言えばいいのかわからなくな りました。(略) 今日、来てよかった。写真や文章がなど見ることができてよかっ た。図書館に行こう、と思いました。写真集買わなくてごめんなさい。じゃがいもの おじいさん、切なくてたまらなかったです。ありがとうございました。  

明るい未来が見えてこない今日、私たちはどう生きていけばいいのでしょうか? チェルノブイリやアフガニスタンで起こっていることを、一人の女性として、また、 子を持つ母親としてどうとらえ、そして自分に何をすべきか考える毎日です。写真の 子どもたちを見て、自分の無力さを感じずにはいられませんでした。  S.Y.

「21世紀が泣いている」と、宇多田ヒカルがHPでメッセージを載せていました. 子どもたちに明るい未来を顕示できないことがとても辛い。  H

●新潟県立燕工業高校 機械システム科3年(11月10日文化祭)

写真を見てるとこわくなってきます。実際現実におこっているとは信じられません。 17歳 男

放射能がどんなに有害か、どんなことになるのか、がありありとわかる写真だった。 日本でもこんな悲惨なことが起こらないように祈る。 17歳 男

チェルノブイリによるこのような状況のことは話で聞いたり、耳にすることは多々 あったが、実際に写真という形で見て背筋がぞっとした。今後はこのような人たちに 対して私自身何ができるか考えて生活をしないといけないと思った。 22歳 男

モノクロームの写真から無言のメッセージが聞こえてきます。おそろしい。 56歳  男 英語の授業でもとりあげましたが、改めて放射能の恐ろしさを知りました.2年生に も見にくるように言わないとなー。 先生

●川和保育園 社会福祉法人 ともに生きる会川和保育園父母の会バザー

毎年恒例のバザー会場でのパネル展。これまでは広河隆一さんの写真パネル展を行なってきましたが、事故15周年の今年、「子どもの絵画」展を行ないました。「色づかい、構図がとても素晴らしいわね」と見とれているお母さんもいらっしゃいました。事故の重大さ、悲劇性を十分に理解した上で、なおかつ作品のもつ力に打たれたのだと思います。たしかに、実際にパネルを飾り付けていくことで、ひとつの物語が編めたり、あるいは純粋に絵画としての訴求力、オブジェとしての完成度まで追究できることを実感しました。おそらくその背景には描き手である「子どもたち」のピュアな心が具体的な象(かたち)となって、絵に滲み出ているということがあるのでしょう。人間が生み出した限りなくグロテスクな事実を、見るものに感動を与える絵画にまで 高める子どもたちの心、限りない人間の精神の高さというものに改めて目をみはりました。「チェルノブイリの子どもたちの絵画」はそうした人間性への信頼回復への役目も担っているのではないでしょうか。悲劇を悲劇として語り継ぐだけでは事態は決して好転しないでしょう。“希望”に目を向けて初めて人間は前向きになれるのだと思います。(*抜粋)
川和保育園父母の会 原発の恐ろしさを知る会    礒辺

【編・注】毎年繰り返写真展を行なう団体がいくつかあります。そのうちの一つがこ の父母会です。「原発の恐ろしさを知る会」という名前のつけ方をみても、その真っ 直ぐな“会”の存在を感じます。幼児から高校生まで、この誌上のような教育を広範 な地域で受けることができたなら、日本は大きく変わるに違いありません。希望を持 ちたい。

 

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