―すべての核の利用に終止符を―
「チェルノブイリと核の大地」写真展事務局移転のごあいさつとお礼

 

私たちは、10年半にわたって写真パネルの貸し出し事務を担当してきましたが、このたび、一つの区切りとしてこの12月をもって閉じることとし、新たな地で引き継いでいただくことになりました。

フォトジャーナリスト広河隆一さんから「チェルノブイリの状況を知って欲しい、そして救援物資を直接被害者に手渡すための募金を集めたい」という思いを受け、1991年5月、埼玉県新座市に事務局を開設し、全国に写真パネルの貸し出しを始めました。

当時は、チェルノブイリの被害状況はほとんど知られてなく、写真展の開催は1カ所ずつ口コミで広がっていきました。それから10年、チェルノブイリの被害はより一層広がり、数え切れないほどの生命が、なすすべもなく奪われていきました。とりわけ小さな生命が犠牲になりました。それにともなってチェルノブイリの被害も、広く深く知られるようになってきました。

核に軍事利用も平和利用も区別のないことは、放射能の被害にあった人たちの写真を見るとき、はっきりと知ることができます。先の海山町原発誘致住民投票結果にみられるように、平和利用の名のもとに、非核・反核と反原発が分化していた日本においても、ようやく脱原発の流れが見えるようになってきたのは、原子力による被害があまりにも多きすぎるということに、多くの人々が気がつくようになったからと言えるでしょう。

800回という回を重ねた当写真展も、ささやかながらその一翼を担うことができた、と重い手応えを実感すると共に、被写体となったすべてのみなさん、とりわけ子どもたちに、そして一生懸命写真展開催に取り組んでくださったみなさんに、心からお礼申し上げます。

現在、取り扱っている広河隆一さんの写真はかなりの点数にのぼります。チェルノブイリを中心として、ウラルの核惨事の写真、核産業に汚染された大地の写真、自然エネルギーの写真、97年からはチェルノブイリの子どもたちが描いた絵画も加わるようになりました。

今後、三重県津市で「チェルノブイリ写真展絵画展事務局」として、引き継いでいただけることになりました。これまでと変わらず引き続きご利用くださいますよう、お願い申し上げます。

9月11日のニューヨークツインタワー事件以来、再び核の脅威におびえる時代となり、日本でも原子力発電所などの核施設がテロにねらわれるかも知れない、などという新たな恐怖が語られています。今こそすべての核の利用を止めてほしい。そう心から願います。

核も戦争もない平和な世界を願って、これからも多くの方々に見ていただけますよう、どうぞお知りあいの方々にお伝えださい。

2001年12月2日
チェルノブイリと核の大地写真展事務局
352-0006新座市新座3-3-5-106 いずみひと塾気付
TEL&FAX 048-478-9068

 

<新しい事務局>

「チェルノブイリ写真展・絵画展事務局」
TEL&FAX059-229-3078
514-0027 三重県津市大門7-15 津センターパレス内 津市民活動オフィスF

 

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