広河代表がウクライナ「チェルノブイリ家族の救援」「チェルノブイリ家族の救援」を訪問


 97年10月6日から10月28日まで、当基金代表の広河隆一が20回目のチェルノブイリ訪問を行ない、今後の救援について現地団体と話し合いを行ないました。訪問したのはベラルーシのサナトリウム「希望21」、「小児血液病センター」、「困難の中の子どもたち・ゴメリ州支部」、ウクライナの「チェルノブイリの家族の救援」とその付属診療所、「チェルノブイリの核の傷跡」です。以下はウクライナの団体訪問の報告です。

<チェルノブイリ核の傷痕 ラリサ(現在団体の専従者)との話合い>

【団体運営費支援】

  • 賃貸アパート使用料(光熱費を含む)
     年間6000$で2年分1万2000$を支援。オフィスとして1部屋、甲状腺の病気の子どもと母親が検診・治療などのためにキエフにきたときに宿泊施設として1部屋を使う。
【その他に話し合われた事項】
  • 今夏、ウクライナのサナトリウム「ユージャンカ」を利用した感想
     良かった点;「家族の救援」の人々はとても温かく迎えてくれた。 食べ物もよく、子どもたちの扱いも良かった。
     考慮すべき点;トイレが離れにあり、夜などいちいち大人がついていかなくてはならない。シャワーがない(太陽熱を利用した小さなタンクはあるが、水量は少なく、シャワーと呼べるものではない)。崖や急な坂など危険な場所がある。今回8人の子ども、医者、コズロバ、ガーリャが参加したが、これ以上多くの子どもの人数を送ると、子どもたちの監督をする付き添いの負担が増えてしまう恐れがある。
  • キエフから少し離れたミルゴルドという場所にあるサナトリウムには、ミネラル水もあるし、トイレも建物の中にある。同じ保養費を使うなら、こういうところに送るのもいいのではないか。

<チェルノブイリ家族の救援 バツーラ代表との話し合い>

【保養施設南(ユージャンカ)への支援】

  • 来年度の保養費10000ドル支援予定
     法律が変わって、ドイツから送ってくる救援物資にも税金がかかるようになってし まったので国内で購入するとのこと。
  • 「核の傷痕」の家族受入について
     子ども・母親30人ずつを提案。保養費は原則として子どもの分だけを「子ども基金」が負担予定。
  • ベラルーシの子どもを来夏、保養させることについて
     子ども・母親10人ずつを提案。ここでは懸案の年長の子どもたち(16〜18歳)を保養させることを提案。検討してもらうことになった。
  • 今後ユージャンカに必要なもの
     (1)踊りの広場・これは現在、日本の支援で建設中 (2)おもちゃ、遊び道具 (3)洗濯機2台(シーツなどを洗うための業務用洗濯機・約600$/台)(4)シャワー設備に5000ドルくらいかかる、以上の支援を決定 (5)交通問題の改善;マイクロバスで移動することは体力的に子どもにとって負担が大きいので、列車でニコライエフまで行き、そこからバスをチャーターしてユージャンカへ行くのがいいのでは、という意見が出た。(6)冷蔵庫2台:1台800ドルを支援決定。
  • 今夏の保養では日本からもらった大型テレビ、ビデオが大活躍。いろいろなビデオソフトを持っていき、楽しんだ。
【チェルボナ・カリーナの件】(詳細は別項参照)
  • 10周年コンサートで歌われた歌の中で「あなたは夜明けに私を起こす」「祈りの歌」「谷間に咲いた赤いカリーナ」などを今回も入れてくれるようにリクエスト。
  • 全体のレベルは2年前に劣らないものになるよう要請。

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