里子からの手紙


「甲状腺手術後の困窮家庭の子どもの里親制度」

 1998年夏より開始したこの「里親制度」ですが、おかげさまで現在90人以上の里親に支えられる規模になりました。
 里親制度は、月々50$(約6000円程度)を、最低2年間支援を続けることを条件に、薬代・生活費にさえ困っているひとりの子どもを支える制度です。里親制度を活動の主軸にしている他NGOなどと比べて、里子と里親との橋渡しを事務局側がずっと補っていくような方式をとっていませんので、子どもたちとの交流などを目的とされる方には、ご不満があるかもしれません。現在のところ、私たちの里親制度は、今現在支援が必要な子どもたちへ支援金を確実に届ける、そのための制度なのです。どうぞその点をご了承のうえ、たくさんの方のご参加をお待ちしております。この里親制度に興味がある方は、ぜひ事務局までご連絡ください。検討していただく資料をお送りします。
(手紙紹介)


こんにちは、親愛なるSさん。
 あなたはいかがお過ごしですか。お手紙とシール、そして日本の紹介(あなたは絵が上手ですね)をどうもありがとうございました。すぐにお返事を書けなくてごめんなさい。少し体調が悪くて入院していました。冬の初めに体調を崩したりすることがあるのをあなたはご存知でしょう。
 世界史の授業で私は日本の歴史と文化について勉強しました。地域経済の授業では地理的状況について学びました。日本はアジアの中で最も発達した国で、G7にも入っているということなどです。
 今、外は冬です。授業があるので休みの日以外は遊びに行くことができません。でも私はがっかりしないで、次に休暇がくるのを数えて待っています。
 私はこの前受け取ったあなたからの支援に対して、お礼を言いたいと思います。それは私たちにとても大きな助けとなりました。私と私の家族は、あなたにとってすべてのことが素晴らしいものであるようお祈りしています。さようなら
アレーシャ(ウクライナ)


こんにちは、親愛なるYさん。
 私は手紙を通してあなたのご支援に感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。ローマとNは二人だけ残されました。祖母は94年に亡くなり、祖父は99年7月に亡くなり、父も母もおらず、それで私がこの子たちの育て親になりました。私には他にとるべき道がありませんでした。私はこの子たちをとてもかわいそうだと思っています。この国が全て目を閉じてしまっている今の時代に、私たちが生きていくのは大変困難であることを、私は知っています。でもあなたは私の悲しみ、苦しみにこたえてくださいました。ほんとうにありがとうございました。あなたの助けがなければ、私はとても大変でした。
 私はローマにジャンパー、帽子、ブーツ、手袋、それから食料品、砂糖、米、粉、マカロニなどを買いました。来月も何か買うことができるでしょう。Yさん、援助をしてくださって本当にありがとうございました。神があなたのご家族に幸福とご健康をもたらしますように。みなさんに私たちからくれぐれもよろしくとお伝えください。
 私は年金生活をしていて、60歳になります。あとどのくらい生きられるのか、私にもわかりません。でも子どもたちを養うためにがんばるでしょう。私は今のところ働いています。でも全ての費用を支払い食費も支払うと何も残らないので、生活は大変厳しいです。もし首にされたら、私がもらっている年金は74グリブナ※、つまりとてもひどい状況であるといいうことなのです。私はすべてをあなたにお伝えすることはできません。それはとてもつらいことです。そのような状況の中であなたのご支援は、どんなにありがたいことでしょう。どうか私たちのところへお客さんとしていらしてください。私たちはお待ちしています。いついらっしゃいますか?私たちみんなから、あなたに来るべき2000年のお祝いをします。私たちはあなたに幸福と健康と、世界の平和をお祈りしています。この年があなたに幸福と健康だけを運んできますように。
 さようなら。もう一度あなたにお礼を言わせてください。深く感謝をしています。幸福と幸運を。それから私たちのような苦しみを、神があなたに与えませんように。
新年とともに。
お手紙をお待ちします。

ローマの祖母(ウクライナ)

(※事務局注:1グリブナ=約20円)


 こんにちは、親愛なるお友達Mさん!
 私のことについて少し書きます。私は今7年生(日本の中学1年生)で、12月に13歳になります。私にはお父さんと、お母さん、そしてお姉さんがいます。お父さんは38歳で工場で働いています。お母さんは37歳です。彼女は働いていません。1996年に私が甲状腺を除去し、それからしばしば病気になるからです。私のお姉さんは17歳です。彼女は中等技術学校で勉強しています。私たちはみんなあなたの援助に心から感謝しています。お父さんとお母さんは、あなたの送ってくださったお金で私に薬やジュース、果物、ビタミン剤を買っています。本当にありがとうございます。私たちはあなたについてもっと知りたいと強く思っています。どうか私たちに手紙を書いてください。
 私たち家族全員よりあなたに心からのご挨拶を申しあげます。
 あなたにキスを送ります。さようなら!

ナターシャ(ベラルーシ)


こんにちは 親愛なるHさん。
 こんにちは、私の里親の方。お元気ですか。
 私は今、学校へ通っています。でも、健康状態はよくありません。最近私は病院へ行きました。医者は私にしこりがあると言いました。手術を受けないで取り除けるといいのですが。
 私は99年11月で16才になりました。
 今年、私の兄は専門学校に入学しました。母はコルホーズで働いています。私は神がこのような「日本の両親」を私に授けてくれたことに感謝しています。私は、あなた方がいらっしゃらなかったら、どうしていたか想像もできません。あなた方が私に対して示してくださっている支援に心から感謝をしています。
 新年とクリスマス(ウクライナでは1月7日)、おめでとうございます。ご多幸とご健康と大きな愛をお祈りします。
 また、お手紙下さい。ご自身のことについて書いてください。お返事を心待ちにしています。

ターニャ(ウクライナ)


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