甲状腺手術後の子どもたちの現地特別保養


佐々木真理さん
マッサージ教室・少林寺拳法教室 ウクライナ・ベラルーシ

「少林寺拳法」:2年前希望21(ベラルーシ)の少林寺拳法教室に参加した子が3人いて、「ナジェジダで少林寺拳法をやって楽しかったから、また来た」と言ってくれたのは嬉しかった。発表会では習った技をみんなの前でかっこよく披露した。
「マッサージ」:指圧で使う手や指の使い方を説明した後、頭痛・目の疲れ・腰の痛み・肩こり・顔の美しさを保つマッサージなどをみんなで行った。毎回違う子供たちと触れ合うことが出来て楽しかった。自分が指圧を覚えるというよりも、「(マッサージを)やって、やって〜!」という子も多かった。マッサージをしてあげるとみんなとても喜んでくれて、私も嬉しくなった。マッサージをしてもらっている子どもたちは、どの子もとても穏やかな表情だった。みんな無邪気できれいな目をしていた。そんな顔を見ていると、チェルノブイリ事故はこんな子どもたちにまでなんという悲劇をもたらしたのか、とつくづく痛ましさを感じた。マッサージの連続クラスで一生懸命にやっていたジーマは、帰る前日に、「学校を卒業したら、経済の学校に行こうか、スポーツマッサージの道に進もうかと考えている」と言った。


村形緑さん(学校教員)
「てまり・絵ろうそく」教室 ウクライナ

 3回目となった夏のユージャンカ訪問。山形の伝統工芸品“手まり”はいつか是非やってみたいと思っていた教室だけに、とても満足のいくものとなった。じっくりと4日間かけて作った、世界でたったひとつの“マイ手まり”を誇らしげに掲げながらカメラの前に立つ子どもたちが、とてもいとおしく見えた。また、毎年恒例の“折り染め”も、最終日(日本フェスティバル)で行なったが、始めて経験する子どもも指導者たちも実に楽しそうに取り組んでいた。一人で何枚も染め続ける子、美しい模様を嬉しそうに見せ合う子…と、毎年すてきな笑顔に出会える活動である。これだからやめられないのである。


金子なおか(子ども基金事務局)
「アクセサリー」教室 ウクライナ・ベラルーシ

 「どうやって使ってくれるかな?」と楽しみと不安を胸に色々な形のビーズを用意して行ったが、子どもたちの発想能力には完敗であった。どこから、このデザイン、色合いは生み出されるのだろうかと感心するばかり。ビーズに始めて触れる子も多いが、編み方、材料の特性や道具の使い方を少し覚えれば、後は想像力、発想力の世界。私のビーズに対するイメージはもろくも崩れ去った。
 何かきっかけを与えれば、子どもは自分でやれるということがよく分かり、今後は、子どもたちの自主企画性を前面に出した「日本週間」に切り替えていく必要があると痛感した。


川崎公彦さん(社会福祉施設勤務)
ユージャンカでの日本週間 日本料理 ウクライナ

 初めての参加はベラルーシの希望21でしたが、今年はウクライナのユージャンカへ行きました。ユージャンカに着いてみると、2年ぶりに子供たちと再会できたことが、嬉しかった。2年前は小さかった子が背が高くなっている上に、大人っぽい顔立ちできれいになっていた。また、言葉もわからないのに、身振りでなんとか伝えようとわかってくれた。直ぐに仲良くなった子供たちと、海に行ったり、踊ったりする時間もとても楽しく、出会いと絆が深まり元気の出る日々でした。
 仲良くなった子供たちの中にマリヤという女の子が恵まれない家庭だと後で聞いた。あんなにすてきな笑顔を振る舞っていたのに、子供たちの強がりな笑顔と本当の笑顔の区別がまだ理解できていないのかな。子供たちとの時間があまりにも短かすぎて、あまりにも子供たちの想いが多すぎる交流でした。
 日本料理を披露するときも現地の方々に手助けしてもらった。子どもたちも発表展示会の開会が始まっているのに、最後まで手助けしてくれた。なによりも、終わって放心していた僕に『バリショーエ スパシーバ』と声をかけてくれた子が、片目が見えていない上に、少し知的障害を持つ子だったのです。いままで自分から声をかけることのなかった子が、声をかけてくれたのです。
 チェルノブイリ4号炉近くを訪問して、一言でいえば、ショックでした。もし日本で同様な事故が起きればこの風景と同じになるのかと思いました。放射能の影響でしょうか、天敵のいなくなったテントウムシが異常繁殖して群がっているのを見ると怖い感じがしました。無造作に捨て置かれた人形が至る所にあった幼稚園や、教材が散らばっている学校などを見ました。
 チェルノブイリ原発は写真しか見たことがないので、実感がなかったのですが、大きさにびっくりしました。完全に封じ込めたと言っていたはずなのに放射線が漏れだしている。あの事故はなかったかのように風景を変えている。


田原洗心さんの書画

 前号・前々号で子どもの家へ作品を呼びかけたところ、長野の田原洗心さんから書画を贈ってくださいました(写真右)。
 また、民芸品をお寄せいただいた大阪の青井早千子さん、お手玉・うちわなどをお寄せいただいた阿部和香奈さん、紙面にてあらためてお礼申し上げます。


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