子どもの宿泊棟完成


私たち「子ども基金」が支援しているウクライナのサナトリウム「南(ユージャンカ)」に保養する子どもたちの宿泊施設が8月に完成しました(一部外務省支援委員会の援助)。これまで、滞在可能な人数が60人に限られていました。保養を希望する子どもが多く、収容人数を増やすことが大きな課題となっていました。この宿泊棟の完成により、1度に120人の子どもが保養できるサナトリウムになりました。みなさまのご支援で、より魅力あるサナトリウムになりつつあります。今後も子どもたちの保養が継続できますことを、心よりお礼申し上げます。

 基金ニュースNo41にて同じくサナトリウム「南(ユージャンカ)」に子どもたちのリハビリ施設「子どもの家」の完成を報告いたしました。この夏には保養したおよそ310人の子どもたちの滞在費、サナトリウムまでの交通費も「子ども基金」が支援しました。保養した子どもたちにも大好評でした。
 また、前号No42にて報告したように、今年も甲状腺手術後の子どもたちのための「特別保養」を実施し、その間に日本の武道、日本料理、日本語、アクセサリー作り、マッサージ、ジャーナリズムなどの日本文化や将来の職業を考えるきっかけとなるような「日本週間」を開催いたしました。次ページに会計報告させていただきます。
 また、行政当局より防災上の理由からサナトリウム周辺の道路と消火用水槽を整備するようにとの指導を受け、現在整備中です。また、冬を迎えるにあたり、ボイラー施設を工事中です。この費用として「東京マイコープ」の平和カンパをいただきました。
 ウクライナ大統領と議会より宿泊棟落成にあたり感謝状をいただきましたのでご紹介いたします。

ウクライナ議会の感謝状

 本日はウクライナの社会生活に意義深い日となりました。ニコライエフ州オチャコフ市の「ユージャンカ」の宿泊施設が開設されます。これは日本のみなさまの資金により建設され、設備が整えられました。肉親の愛情と緊急の医学的社会的支援を必要としているウクライナの子どもたちへの貴重な贈物になりました。
 広河さんはウクライナの子どもたちへの慈善的支援の国際的創始者であり、被害を受けた子どもたちの治療、リハビリ、保養、また自然環境保護などチェルノブイリ被災地の子どもの救援という人道的活動に大きな貢献をした人として表彰いたします。
 その誠実で熱心な働きぶりと思慮深さ、善良な態度は、著名なジャーナリストとして、また日本の市民外交活動のリーダーの一人として信頼、尊敬の念をもって、国際的に認められました。
 著名な後援者[メセナ]で市民活動家としてのあなたの功績は、わが国の歴史に刻まれるでしょう。
 不朽の精神で人々に愛を与えるあなたの活動のますますの発展と、日本、ウクライナ、ベラルーシ及びロシアの友人達、ご家族のみなさまのご健康と幸福、平穏をお祈りいたします。
 この場を借りて、ウクライナのチェルノブイリの子どもたちに与えられた日本のみなさまのご支援と母親のような温かさに対し、ご挨拶申し上げるとともに、心より感謝いたします。
 深い尊敬を持って。

ウクライナ最高会議第一副議長
V.V.メドヴェドチュク

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