日本語教室・コンピュータ教室スタート


リハビリセンターの「チェルノブイリ子ども基金キエフ事務所」(日本センター)では9月11日から日本語とコンピュータ教室を開始しました。「子ども基金」では、毎年夏にウクライナとベラルーシのサナトリウムで、甲状腺手術後の子どもたちの「特別保養」を実施してまいりました。この間、日本からボランティアを派遣し「日本週間」と称し、子どもたちの精神的リハビリのための教室を開いてきました。参加した子どもたちからは「もっと勉強したい」「日本語の通訳になりたい」と言う声も聞かれました。その経験からこのリハビリセンターでの日本語教室の開催を計画してまいりました。また、コンピュータの教室も子どもたちの精神的リハビリに大きく役立っています。教室の様子と参加している子どもたちの感想をお伝えします。

日本語教室の生徒は約10人。ほとんどが甲状腺手術をした子どもたち(15歳〜18歳)です。週2回、2グループに分かれて行われています。キエフ大学卒のオクサーナが主に文法の説明をし、私が発音や会話を担当しています。

今子どもたちは、ひらがなの読み書きができるようになっています。単語もたくさん覚えました。その他、日本語の挨拶もいくつかできるようになりました。授業で習ったひらがなをノートに復習する宿題は、ほとんど全員がいつもやってきます。

机に向かった勉強だけでなく、日本に関するビデオを見たり、折り紙を折ったりすることもあります。授業はいつも明るい雰囲気で行われています。うまく覚えてこられなかった子を、他の子が助けています。みんなただ黙って座ってはいません。いつもさまざまな質問が飛んできます。みんな笑顔でやる気満々です。 (キエフ 佐々木真理)

 参加している子どもたちの声を紹介します〜
  @どうして日本語(コンピュータ)を習おうと思ったか
  A実際習ってみてどうか
  B将来について

 

日本語教室

ビーカ(女 16歳)@とても珍しい言葉だから。Aとても難しいが面白い。英語とドイツ語を習っているが、日本語の方が好き。B将来日本に行くことがあったら日本語で話したい。もしウクライナで日本人に会ったら話しかけてみたい。

ターニャ(女 16歳)@「南(ユージャンカ)」に行ったとき日本週間の「日本料理」の教室に参加した。その時初めて日本語を聞いて面白いと思ったから。Aそんなに難しくない。面白い。B弁護士になりたい。

インナ(女 17歳)@学校で英語を習ったが、好きではなかった。ここ数年、日本語を聞く機会があって自分でいくつかの単語を覚えた。もっとわかるようになったら楽しいだろうと思った。A英語やドイツ語を習えるところはあるが、日本語を習えるところはめったにない。他の外国語とは全然違うところが面白い。B環境学を学びたい。日本語ができるようなったら、日本と関係のある仕事がしたい。

イーラ(女16歳)@とても珍しい言語だから。英語などはみんな知っているけど、日本語は習う人は少ない。Aフランス語を習っているが、読み書きが日本語の方が簡単。文字や漢字が面白い。B英語と日本語の通訳。

オーリャ(女16歳)@英語、ドイツ語、フランス語も習っている。外国語を習うのは趣味。日本語はとても珍しい言葉だから習いたいと思った。車や機械などたくさん日本製のものがある。そういう説明書などを日本語で読むことができたらいいと思う。 Aヨーロッパ言語とは全く違うところが楽しい。漢字が好き。B国際経済学者。

スヴェータ(女 16歳)@外国語を習うのが好きだから。Aとても楽しい。B英語と日本語の通訳。歴史学を学びたい。

●コンピュータ教室

ジェーニャ(男 14歳)@現在何をするにも必要だから。将来役に立つと思う。A難しいけれど、楽しい。B秘書。

ヤロスラフ(男 12歳) @将来必要だと思うから。Aそんなに難しくない。Bまだ決まっていない。


日本センターの部屋

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