里子・奨学生からの手紙


 98年夏から開始した「甲状腺手術後の困窮家庭にある子どもための里親制度」ですが、現在150人以上の子どもたちを支える規模になりました。この制度は毎月50ドル(約6500円…レートによって変動。ほかに経費がかかります)を最低2年間支援を続けることを条件に、薬代・生活費にさえ困っているひとりの子どもを1対1で支える制度です。興味をお持ちの方は、事務局までお問い合わせください。検討していただくための資料を用意しています。

里子からの手紙

■前号47号でご紹介した、支援を必要としている子どもたちの里親が決まりました。ありがとうございました。里子からの手紙を紹介します。

 「こんにちは、親愛なるUさん。あなたのご支援に対し、何とお礼を言っていいか言葉が見つからないほど感謝しています。何度お礼を言っても足りません。神がいつもあなたをお守りくださいますように。

 あなたがぼくをどんなに助けてくれているか、きっとご想像がつかないでしょう。自分を人間だと実感することができています。あなたのご支援のおかげで経済カレッジに入学することができ、もう2年生です。それから勉強に必要なものや、健康に欠かせない果物やジュースも買うことができます。11月に保健委員会から障害者証をもらい、月に15ドルの障害者年金が決定がしました。本当にわずかな額ですが、どうにかして生活していかなければなりません。これであなたがどんなにぼくを助けてくださっているのか、わかっていただけたかと思います。もう一度お礼を言います。あなたとご家族の、そして世界の平和を祈ります。来るべき新年とクリスマスをお祝いします」

ジェーニャ(18歳・ベラルーシ)

 「こんにちは。とても寒いので、よく風邪をひきますが、私たち姉弟はいつもどおり学校に通っています。弟ウラジミールは病気がちで腹痛、頭痛、吐き気がすると言います。家族一同、あなたの援助に感謝しています。母は私と弟のために食料を、私のために毎日飲まなければならない薬を買ってくれます。本当にありがとうございます。あなたにとても会いたいです」

マリーナ(16歳・ベラルーシ)

 「私は甲状腺の手術を2回受けました。現在は3ヵ月〜半年毎に検査を受け、薬を毎日飲んでいます。今は体調があまりよくなく、学校での勉強が体の負担になっています。心臓の痛みや、頭痛が時々起きます。でももうすぐ休暇がやってきます。休養して元気を取り戻したいです。次のミンスクでの検査は3月中旬の予定です」

リューバ(17歳・ベラルーシ)

奨学生からの手紙

■2001年1月から開始した甲状腺手術後の青少年のための奨学金制度。一人の学生につき、月50ドルを支援しています。3月から支援を開始する第3回目の5人の奨学生が決まりました。詳細は次号にて紹介する予定です。現在ウクライナとベラルーシで18人の学生を支援しています。第1回奨学生のベラルーシのZ.アレシャの近況をお届けします。

 「日本のみなさん、こんにちは。少し自分の生活についてお話したいと思います。1月は小児病学、外傷学、眼科学、精神医学と公共衛生学の5つの試験を受けました。とても難しかったので、各試験ごとに3日間準備をし、夜中まで勉強した時もあり、食事の準備をする時間もありませんでした。

 授業はもう病院で行われていて、患者さんの病気から学んでいます。一人の患者さんを担当して、自分たちで検討、分析、診断をして、治療計画を立てます。よく図書館へ行き、専門書や医学雑誌で、色々な病気の検査方法や治療法について読んでいます。

 私たちの大学内のディスコやカフェで同じグループの友だちの誕生会などをすることも楽しみのひとつです。同じグループの仲間の青年アンドレイと知り合いました。多分、この人と結婚することになると思います。よく一緒に勉強をしています。私たちは2人共クラス委員長です。彼はたくさんの知識を必要とする心臓外科医を目指しています。私たちは2人とも良い医者になりたいと思っています。

 今日2月25日、最後の試験に合格しました。明日は家族の待つロガチョフの家に帰ります。来週は私の誕生日でお客さんがお祝いに来てくれるので楽しみです。この2週間の休暇中にはやりたいことがいろいろできます。

 今、私たちの生活はとても大変になりました。以前、(チェルノブイリ被災者への)奨学金は一番高い額で20ドルでした。その他にチェルノブイリ支援(汚染地に住んでいる者に対する支援)の年金10ドルを、今年の初めに打ち切られました。さらに奨学金は13ドルしかもらえなくなりました。ソーセージ1kgは3ドル、肉1kgは5ドル、オレンジ1kgは1ドル、魚1kgは2ドルします。姉も学生なので、母は私だけを援助することはできません。このような状況で、子ども基金からのご支援に大変感謝しています。おかげさまで、必要な果物や衣類を買うことができます。私たちの国は、今とても深刻な危機に陥っています。逮捕されたり、差し押さえを受けたりするということが日常的に起こってます。概して国家警察は理解できません。数年後、どうなるのか全くわかりません。収入の良い仕事などなく、人々は夏に自分の畑で野菜を作ることぐらいしか出来ません。

 私の健康状態はあまりよくなく、いつも頭痛がして、体がだるく、イライラしやすくなっています。甲状腺にも問題があります。この休暇の間に18歳までの病気の人が検査を受ける病院に行って、体中の検査をしてもらいます。全てがうまくいくよう、願っています。

 もう一度、大きなご支援にお礼を申し上げます。日本のみなさんのご健康とご健勝をお祈りし、私たちをこんなにも大きく支えて下さるお力に感謝します。

アレーシャ (22歳 ベラルーシ・ゴメリ)

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