主催者の感想から

■ナターシャ・グジーの演奏会を終えて(6月15日 埼玉新生教会)
当日は教会関係者ばかりでなく、一般の方々からも多くの参加者を得ることができました。ちょうど1ヵ月前に菅谷昭医師の治療ボランティアの活動がNHKのテレビで放映されたことも関連しているかもしれません。彼女のチャーミングな民族衣装、素晴らしいバンドゥーラの音色、そして彼女の「セルツェ」(心)は故郷への思い、肉親への愛情などに観衆は魅了されました。平和を訴える彼女の歌声に魂がゆさぶられ、ナターシャの日本の歌曲、アンコール曲を観衆が涙して唱和する光景を忘れることができません。ナターシャの健康を祈念し、スタッフの方々に御礼を述べて報告といたします。

日本キリスト教団関東教区埼玉地区環境問題小委員会 工藤武


■「いのちの響き」コンサート(6月29日 広島教専寺)
 お寺の本堂は、小さな子どもたちからおじいちゃんやおばあちゃんたちまで、250人以上の人たちであふれていました。本堂に入りきれないため境内から立ったまま聞かれた方も大勢おられました。このお寺の本堂は爆心地から約4kmの所にあり、原爆の爆風による傷痕が今も残っています。コンサ−トに来られたおじいちゃんやおばあちゃんたちもまた、原爆による深い悲しみを今なお抱えておられます。そうしたお寺の仏様の前でナタ−シャさんのコンサ−トを聞かせていただくことができました。バンドゥ−ラとともにナタ−シャさんの美しい歌声が本堂に響きわたり、みんなの心に響きわたりました。ナタ−シャさんは一生懸命にお話しされました。
 「チェルノブイリの悲しみや子どもたちの未来への希望、そして平和な世界への切なる願い」
 涙をぬぐうおばあちゃんや身じろぎもせずに一生懸命に聞いている子どもたち、大きくうなずくおじさんの姿が見えました。ナターシャさんの歌や言葉の一つひとつが、みんなの心に深く強く伝わりました。そしてそれは今も響きつづけています。

教専寺副住職 故選正法

次へ / ニュース目次へ