支援を受けている団体および家族のいま
9月被災地を訪問



クラスノスロボダ・サナトリウム寄宿学校
―慢性呼吸器病の子どものための学校―

ベラルーシ ミンスク州ソリゴルスク地区クラスノスロボダ村

 この寄宿学校では呼吸病の子どもたちが寄宿生活をしながら学校教育と治療を受けています。訪問時には約130人が滞在していました。汚染地の村から来ている子どもたちも多いそうです。「子ども基金ニュース」第61号でこの学校へ緊急支援を呼びかけたところ、募金と文具類・手芸用品等が届きました。

 皆様から届けられました募金で、アロマテラピー治療器具を購入することができました。これから部屋の換気装置の取付工事を行う予定です。学校側では早く治療が始められることを楽しみにしています。治療が行われる予定の部屋の壁には、「チェルノブイリ子ども基金」のマークが大きく描かれていました。(これは思いがけないことでびっくりしました。)この後、天井から折鶴を吊るす予定だそうです。また、絵の具、色鉛筆、クレヨンなどの文具や、折り紙、毛糸、刺繍糸などは子どもたちの芸術活動に大変必要とされているもので、先生方はそれらを目にした途端に喜びをいっぱいに表しました。また、ロシア語で書かれている日本を紹介する本と雑誌を数冊手渡したところ、図書館には早速「日本コーナー」が設けられ、子どもたちが誰でも手にとって見られるようになりました。昼食後は昼寝の時間があります。部屋で横になっている子ども、騒いで先生に注意されている子ども、職員たちに混ざって敷地内の畑の作業や、清掃作業をする子どもたちもいます。クラブ活動の時間には、学校内で使う木工製品を職員と子どもたちが一緒に作っていました。休み時間には、職員と子どもたちが畑で収穫された豆をさやから取り出す作業をしている姿なども見られました。

 授業やクラブ活動で使っているパソコンが中古品のため子どもたちの目によくない、村から来る子どもには歯科治療の必要な子どもが多いが治療設備がない、などの問題をまだ抱えています。

校長先生からのメッセージ

「募金や品物をくださった日本の皆様に心からお礼を申し上げます。これまで私たちにとって日本は遠くて未知の国でしたが、今ではとても親しみを感じています。皆様のおかげでこの学校の子どもたちと職員一同、喜びでいっぱいです。」


ゴメリ・サナトリウム寄宿学校
―脊柱側湾症の子どものための学校―

ベラルーシ ゴメリ市コスチュコフカ村

 クラスノスロボダ学校と同様、6歳から16歳までの子どもたちが寄宿生活をしながら学校教育と治療を受けています。

 校長先生の話:チェルノブイリ事故後に脊柱側湾症の子どもの数が増えました。放射性物質のストロンチウムという物質が骨に影響を与えています。早い段階で治療を始めれば改善に向かわせることができますが、手遅れの場合もあります。現在は200人が寄宿生活をしていますが、400人くらいが入学を待っています。子どもたちは背骨の湾曲の程度に応じてコルセットを着用します。コルセットはトイレに行くとき以外はほぼ1日中着けなければなりません。3年間コルセットを着けたままの子どももいます。脊柱の異常と共に、甲状腺に問題のある子どもも多いです。

 一見元気そうな子どもたちでしたが、レントゲン写真を見せてもらうと背骨の異常がはっきりとわかります。6歳くらいにしか見えない小さな体の男の子は、肩甲骨のあたりが盛り上がったような形状になってしまい、片方の肩が極端に上がっていました。本当は10歳なのですが、背骨の湾曲がひどいため背が伸びないのだそうです。背中や腰の痛みのために長時間椅子にることが難しい子どもは、スライド式の特別な椅子の上でお腹を下にした状態で授業を受けています。小さな子どもが頑丈なコルセットを着けている姿は痛々しく映りました。ある職員は言いました。「こんな小さな体にこんな硬いものを巻きつけているのは本当にかわいそう。一人で着けられない子にコルセットを着けてやる時、思い切りきつく締めなければならないのですが、やっていて涙が出そうになります。みんなチェルノブイリのせいだと思います。」この職員は学校のすぐ近くに住んでいます。彼女の娘も脊柱側湾症になり、小さい頃この学校で治療を受けました。その後、19歳で甲状腺がんの手術を受けました。現在はミンスクの大学に通っています。「離れて暮らすのはさみしいけれど、娘はここで暮らすより将来もミンスクで暮らした方が健康のためによいと思う。」

 この学校は、汚染地と指定されている地域のすぐ近くにあります。別の職員はこう言いました。「本当は他の場所に移転すべきなのでしょうけれど、国にはそのお金はないのです。」各教室には大きなミネラルウォーターのタンクが置いてあり、子どもたちはそこから水を飲むようにしているそうです。クラスノスロボダ寄宿学校と同様、学校内の設備は大変古く、至る所で修理が行われていました。子どもたちの活動に必要な文具なども、職員が自分のお金で買うこともあるそうです。

(注)この学校にはまだ支援をしておりません。今後検討の予定です。

(報告 佐々木真理)

募金のお願い

●保養募金
子どもたちがサナトリウムに滞在して、健康回復を図るための滞在費や施設の運営費として使われます。  一口 1,5000円

●特別保養募金
甲状腺の手術をした子どもたちが保養するための費用です。 一口 3,5000円

●一般救援募 (いくらからでも受け付けています)

●クラスノスロボダ寄宿学校支援
医薬品・医療機器および学校の教材費用です。(いくらからでも受け付けています)


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