チェルノブイリ22周年救援キャンペーン

その1 緊急募金のお願い


世界からも自国からも忘れ去られようとしているチェルノブイリ被害者

「放射線汚染地域に住む子どもたちの転地療養費用」と「甲状腺ガン手術を受けた患者の医薬品費用」が不足しています

「チェルノブイリ子ども基金」は1991年よりチェルノブイリ事故被害者への救援活動を続けています。被災地では事故発生の数年後から、小児甲状腺がんが多発しました。現在は大人たちが甲状腺ガンを発症しています。一方、事故後に生まれた子どもたちには脳腫瘍・白血病などさまざまな病気が表れています。このように、放射能で汚染された土地に住む人々は今も健康被害に苦しんでいます。しかし被災国の政府は、チェルノブイリ事故被災者への補償を年々削っています。

「子ども基金」では、病気の子どもたちの医薬品代や、汚染地域に住む子どもたちの転地療養費用を支援してきました。しかし、ここ数年募金の減少傾向にあり、このままでは必要な支援ができなくなる恐れがでてきました。

世界からも自国からも忘れ去られようとしているチェルノブイリの被害者を支えていただきたく、緊急募金のお願いをさせていただきます。

汚染地域に住む子どもたちに必要な転地療養

放射線汚染地域に住む子どもたちは免疫力が低下し、さまざまな病気を抱えています。そのような子どもたちにとって、汚染されていない地域で一定期間過ごす「転地療養」は、免疫力を高め、健康回復に効果があります。ベラルーシの児童健康回復センター「希望」での1日の一人当たりの滞在費用は約14ドルかかります。子どもたちはセンターでさまざまなリハビリを受け、スポーツや文化活動にも参加し、元気を取り戻して帰っていきます。国のインフレの影響により、滞在費用は年々値上がり傾向にあります。

甲状腺ガンの手術を受けた患者に生涯必要な医薬品

ガンの手術で甲状腺を摘出した患者は、自ら甲状腺ホルモンを作り出すことができなくなるため、一生ホルモン剤を飲み続けなければ生きていくことができません。公式にはホルモン剤を無料で受け取れることになっていますが、実際には全患者に必要量がいきわたっていません。「子ども基金」は、ウクライナの病院と、ベラルーシの二つの慈善団体に、医薬品の購入費用を援助しています。ホルモン剤チロキシンは、1日に一人当たり2錠が必要です。1か月に約5ドルかかります。そのほかにカルシウム剤が必要な場合もあります。救援募金はいくらからでも受け付けております。どうぞご協力をお願いいたします。

【チェルノブイリ原発事故とは】
1986年4月26日、ウクライナ(当時の旧ソ連)のチェルノブイリ原子力発電所で爆発事故が起きました。事故の結果撒き散らされた放射能により、ウクライナと隣国のベラルーシに多大な被害がもたらされました。22年経過した現在も、人々は病気・死と向き合い続けています。事故の影響は健康被害だけでなく、住んでいた土地やそこでの仕事を失い、地域社会が消滅しました。その結果による精神的ストレスから、アルコール依存症・離婚など、家庭崩壊をも引き起こしました。

  次へ / ニュース目次へ