農と言える日本・通信 No.13      高野 孟



●【予定】鴨川と帯広
◆11月13〜14日は鴨川集合、今年最後の公式日程です!
◆11月20〜23日は帯広集合、今のところ、高野、近藤(毎日新聞)、仲野茂(ロックバンド“アナーキー”リーダー)が20日から、二木(日刊ゲンダイ)が22日から、参加確定です。藤本さんとお嬢さんの歌手=ヤエさんはその翌々週に、レストラン「ランチョ・エルパソ」の新装オープン行事に参加します。

●【消息】馬場健二さんの個展
 木工家=馬場健二さんの作品展が下記のように開かれます。ご関心ある方は是非、会期中にお出かけ下さい。なお、ほぼ毎日、私の家内が会場のお手伝いをしていますので、何なりとお申し付け下さい。
 馬場さんは私のご近所に自宅と工房を持つ木工家で、特に広葉樹の原木を大胆に使った大きな囲炉裏付きのテーブルは、昨年「家庭画報」にグラビアで取り上げられるなど、大変に有名です。帯広や鴨川にもご家族共々訪れています。
 ◆二人展(モダン囲炉裏=馬場健二/創作雛人形=藤代光雄)
 ◆11月12日(金)〜23日(日) 10:00〜17:00
 ◆山の上ギャラリー
  横浜市戸塚区小雀町644-2 TEL:045-852-8855(JR大船駅西口からタクシー5分)
 ◆問い合わせ 045-851-8488 木工房「ん」



●【通信】旭川の大塚譲さん(旭油脂社長)より
 11月2日、今年収穫のひまわりの搾油が始まりました。約3日で搾油は終わりそれを大事に1年間使っていきます。
 今年は天候に恵まれ質の良い油が取れますが、収穫は場所によって随分と凸凹があり、農家の方の苦労が偲ばれます。例えば、一昨年は雨と台風で壊滅的にやられ涙をのんだ網走の清里は反収も昨年の倍、品質も最高でした。一方、例年コンスタントによい収穫と品質を誇っていた名寄の智恵文や空知の浦臼は雨が少なく、旱魃により収穫は例年を下回りました。
 今年は当社の最高級品の無農薬一番絞り用の油は約7トン確保できました。これも、こうした当たり外れがあるにも拘わらず、北海道を何とかしたいと思いで頑張っている農家の方々の気持
ちが姿形になっているのだと理解してます。今、我々も大変厳しい状況ですが、そうした皆さんの思いにどやされて一歩一歩前に進しか無いと思っています。
▲大塚さんは、日本の食用油のほとんどが低コストの輸入原料に頼っている現状を憂えて、北海道の大地で採れる無農薬ひまわりで油を作っています。農家にしてみれば、ひまわりを植えても反当たり数万円程度の収入にしかならないので、誰も作りたがらないのを、「北海道の大地に根ざした食品を作りたい」と情熱をもって説いて歩いて原料を確保しています。出来た油は、そういうわけで値段は安くないけれども、本当に「油っておいしいものだったんだ」と思うほどおいしいです。同様に、ほぼすべて輸入原料である芥子についても、北海道に合う品種開発から始めて、ほとんど唯一、純国産「練り芥子」を作ってるほか、ひまわり油を混ぜた「ひまわりバター」もあります。試してみたい方は、フリーダイヤル0120-312-333、またはE-mail:seigi@hokkai.or.jp まで。《高野》


●【通信】千葉県林業試験場の遠藤良太さんとのやりとり
▼遠藤さんより「教えてください」
 はじめまして
 私は千葉県林業試験場というところに勤務する遠藤と申します。
 林業用の種苗と森林教育や森林ボランティア活動などに関する研究、啓蒙普及の仕事に従事しております。現在、千葉県内での森林ボランティアグループの活動状況について調べております
。そして、これらグループに対し、アンケート調査から情報の収集ができればと考えております。たまたま貴殿のページで、鴨川自然王国で森林作業を行っていることをしりました。もし、可能でしたら、鴨川自然王国の連絡先を教えていただけないでしょうか。

▼高野より「Re:教えてください」
 お返事をうっかり忘れてしまい、遅くなりました。
 鴨川自然王国は、藤本敏夫氏が中心になった鴨川市平塚の大田代集落にある農事組合法人で、昨年来、彼の友人である私ら都会人が月に1回程度の集合日を設けて、少なくて10人、多いと30人ほどが集まって、土曜日の午後と日曜日の午前にその時々の作業を行っているもので、無農薬の田んぼ、芋などの畑などの農作業、放置されている森林の整備作業、ツリーハウスの建設などを手がけています。
 森林に関しては、しょせん素人のお遊びの程度を出ませんが、村の共有の杉林で真っ暗になるまで放置されていたのを間伐・枝打ちするとか(本当は全部切り倒した方がいい状態なのですが)、活動のセンターになっている山小屋の近くの不在地主の山を了解を得て整備するとかしています。通ってくるメンバーの中に最近まで自治労本部の局長をやっていて、この10月からは連合本部副事務局長に上がった鈴木という者がいて、彼が自治労「農ネットワーク」の中心メンバーであるため、その友人の福島林業試験場の研究員であり樹木医でもある今井さんという人が時々来て指導をしてくれています。現地の農家の人たちは「まあ、好きなようにやってくれ」という感じで、ニヤニヤして見ていますが、私ともう1人の千葉から来ている若いサラリーマンは、自分でチェーンソーを買い、他の人もそれぞれ鋸や鉈や大鎌を買ったりして、けっこう真剣であるのは事実です。
 またツリーハウスは、自然王国とは相対的に別プロジェクトで、大田代に3軒、少し離れた丸山町の山中の藤本氏が利用権を持つ杉林に今のところ3軒と風呂場が建って、丸山町では、杉林の整備と間伐材の活用、立木に小屋を作る工法の開発、小規模ソーラ発電による給電の実験などを進めています。この責任者は平賀といいます。このツリーハウス村建設構想はけっこう注目されて、いままでもいくつもの雑誌にグラビア付きで取り上げられ、また近々(11月23日だったかの予定)NHKの朝のニュース特集でも取り上げられて平賀君も登場するはずです。
 鴨川自然王国の電話は、0470-99-9011、ファックスは0470-98-1560ですが、今はちょっと事務員がいなくて、藤本氏も週末しかいないことが多いので連絡がつきにくいかもしれません。森林作業については私にこのメールでお問い合わせいただいたほうがいいかもしれません。また、今週末、13〜14日は、今年最後の公式集合日程で、10数人が集まり、藤本氏も私も行っています。もしよろしければ、土曜日の午後にでも現地をお訪ねいただければ、いろいろお話しできると思いますし、また逆に教えていただきたいこともたくさんあります。土曜日の昼過ぎに集合して、午後は少し作業をして、夕方から納めの宴会ですので、参加していただければ幸いです。
 またツリーハウスの平賀義規は045-582-0072(FAX:-0073)にご連絡下さい。彼も13日には来ているはずです。王国へ来て頂ける場合、道順が分かりにくいので、ご覧になった私の「鴨川自然王国」ホームページの中の「交通ガイド」をご参照下さい。

▼遠藤さんより「お返事ありがとうございました」
 丁寧なお返事ありがとうございました。
>森林に関しては、しょせん素人のお遊びの程度を出ませんが……
>けっこう真剣であるのは事実です。
 御存知のとおり、手の入らなくなった森林の管理は大きな問題だと思いますし、このような活動(従来区分でいうところの林業関係者以外による管理、育林作業=森林ボランティア)は、増えています。森林(私の縄張りでいえば千葉県内の民有林)の一部の管理等を、このように興味を持ち真剣に関わってくれる方々に期待していくことが必要であり、それを支援することが行政機関の役目ではないかと考えています(私は個人的な活動にも参加していますが)。
 そこで、前回のメールでは言葉不足だったのですが、県内のこのような活動グループを対象としてアンケート調査(活動業況、規模、活動のきっかけ、今後の展望、森林所有者との関係、道具の整備状況、技術指導者の有無など)を考えております。そこで、代表者あるいは連絡担当者にアンケート用紙を送付し、その調査の協力を願いたいのであります。

>今週末、13〜14日は、今年最後の公式集合日程で、10数人が集まり、
>藤本氏も私も行っています。もしよろしければ、土曜日の午後にでも
>現地をお訪ねいただければ……
 大変ありがたいお誘いなのですが、今週末は予定があります(静岡県の天竜地域の山や森林組合を見に行きます)。勝手ですが、私用で翌週21〜22日に鴨川市までいくので、協力について了解いただけて担当の方がいらっしゃれば、アンケート用紙をお持ちしたいと思うのですが。以前鴨川に住んでいたので、多少の地理カンがあり、また市原市在住でそちらの活動場所まで車で2時間弱くらいと近いので、機会がありましたら気軽に声をかけてください。なお、技術的なことは、県の出先機関の安房支庁産業課に林業の技術指導を職務とする職員が配置されています(御存知と思いますが念のため)。
 最後に、連絡先を記します(最近は種集めで外に出て職場に不在のことが多いです)。
  メールアドレス ryo-1@mue.biglobe.ne.jp
  住所 〒289-1223 山武郡山武町埴谷1887-1 千葉県林業試験場 育林研究室
  TEL 0475−88−0505  FAX 0475−88−0286


 
●【研究】文字化けについて
 このところ数回、約100人にお送りしている中の5〜6人の(主としてOutlook Expressを使っている)方から「文字化けして読めない」とのお知らせがあり、原因を究明したところ、私が使っているメールソフトEudoraPro4.0でtext/enriched(書式付き)という形式で書体変更・文字修飾を行った場合に、受ける方のソフトがマイクロソフトOutlook Expressでは必ず文字化けを起こすことが分かりました。またそれ以外のいくつかのメールソフトでも時によって文字化けが起きます。そのことは前から気づいていたので、最近は一切修飾のないtext/plain(書式なし)でお送りしていたつもりだったのですが、改めて点検すると、何も修飾を施していないはずなのにtext/enrichedで送られている場合がありました。その原因はまだよく分からない部分がありますが、防止策は明らかになりましたので、今後は改善されると思います。
 この問題は、本通信の送受信に限らず、悩んでいる方が少なくないとのお話ですので、改めてポイントを記しておきます。

■Eudoraの設定
(1)Eudora(Windows版・Mac版とも)からtext/enriched形式で発信すると、Outlook Expressでは文字化けするので、test/plainもしくは(どうしても修飾をしたい時は)html形式で発信する。
(2)自分はplainのつもりでも、例えばフォントを「Osaka-等幅」に変更すると、それだけでも書体変更=文字修飾となるし(前号で等幅だと化けにくいと書いたのは間違いです)、それ以外の気が付かない理由でも、自動的にtext/enrichedになってしまう場合があるので、Eudoraの「設定」の中の「スタイルテキスト」欄で、「書式なしテキストのみ送信」をチェックし、それだけでは必ずしも防止できないので、必ず「送信時に問い合わせる」をチェックしておく。
(3)そうすると、自分で気付かずにenrichedになっていた場合にも、送信の際に「書式なし」「書式付き」「両方」のどれを選択するかを問うウィンドウが出るので、「書式なし」をクリックする。
(4)html形式で修飾した場合は化けが出ないとされているが、まだ十分確認しておらず、現在テスト中。

■Outlook側の対処
 Eudoraからenrichedされたメールが送られてきた場合について、マイクロソフト社の技術サポートのサイトに次のような対処方法が記載されている。
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【概要】
この資料は、EUDORA PRO for Windows および EUDORA PRO for Macintosh (以下 EUDORA PRO) をご利用の方から送信されたメール メッセージが、Outlook Express 5 において文字化けして読めない場合の対処方法について説明したものです。

【内容】
EUDORA PRO から送信されたメール メッセージを Outlook Express 5 で開いた際に、メール本文が文字化けして読むことができない場合があります。

【原因】
この現象は、EUDORA PRO から送信されたメッセージの形式が、"text/enriched" という形式の場合に発生します。受信したメッセージが "text/enriched" 形式かどうかは、メッセージのヘッダー情報を確認することで判断できます。以下の項目を確認してください。

1)文字化けしたメールメッセージを開きます。
2)メニューから [ファイル] - [プロパティ] をクリックし、ダイアログにある [詳細] タブをクリックします。
3)[このメッセージのインターネットヘッダー:] の中にある X-Mailer: の記述を探します。X-Mailer:の記述に "Eudora Pro" の文字列が含まれていることを確認してください。X-Mailer: の記述に"Eudora Pro" の文字列が含まれない場合、本技術資料の対象外の文字化け現象となります。
4)次に、Content-Type: の記述を探します。Content-Type: の記述に "text/enriched" の指定があることを確認してください。"text/plain" または、"text/html" の場合は、本技術資料の対象外の文字化け現象となります。

Content-Type: text/enriched の記述があることが確認された場合、受信したメール メッセージがEUDORA PRO から "text/enriched" 形式のメールで送信されたものです。Outlook Express 5 では、そのようなメール メッセージを正しく表示できないことを確認しております。

【対処方法】
EUDORA PRO から送信された "text/enriched" 形式のメール メッセージが正常に表示されない場合は、以下のいずれかの方法にて対処してください。

《メール メッセージを .eml 形式で保存してから開く》
1)文字化けしたメールメッセージを開きます。
2)メニューから [ファイル] - [名前を付けて保存] をクリックします。
3)ファイルの種類に "メール (*.eml)" を指定します。
4)ファイル名が指定されていることを確認して [保存] ボタンをクリックします。
5)保存したメッセージ ファイルをダブルクリックして開きます。

メモ: 文字化けの現象は、メール メッセージを Outlook Express 5 のメッセージフォルダ (たとえば、[受信トレイ] フォルダ) 内から開いた場合のみ発生します。

《差出人へ "text/plain" または "text/html" 形式で再度メールを送信して頂くようにお願いする》
この問題は、メール メッセージの形式が "text/plain" または "text/html" 形式の場合は発生しません。EUDORA PRO でのメッセージ形式の設定は、[特別] メニューの [設定] を選び、[スタイルテキスト] の項目で指定できます。詳しくは、EUDORA PRO の説明書やヘルプをご確認ください。

【補足】
この問題は弊社にて確認されており、現在調査中です。詳細がわかり次第、このサポート情報でご案内いたします。
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■Outlook5.0からのhtml形式のメール
 他方、本件とは直接関係ありませんが、逆に、MS OutlookのWindows版v5.0で作られたhtml形式でenrichedされたメールは、Eudoraで受けた場合に、ヘッダーだけが表示されて本文が表示されず空白になってしまうという不具合が生じます。同じOutlookでも、v4.72やMac版のhtml形式のメールは問題なく表示されます。このため、Outlook5.0をお使いの方は、Eudora利用者が多いことを考慮して、設定を必ずtext/plainにするようお願いします。
 Eudoraを利用している方が、そのような本文のないメールを受け取ったときは、ほぼ間違いなくOutlook5.0のhtml形式ですので、その場合は、発信者にplainで再送してもらうか、もしくは「システムフォルダ」の中の「Eudoraフォルダ」の中の「メールフォルダー」の中の「受信」ファイルを、YooEditのようなテキストエディターにドラグ&ドロップして開くと、受信したメールが長〜い1本のファイルになっているので、スクロールして該当個所を探して(全部がつながっていて読みにくいかもしれませんが“From  ???@???” という文字列が各メールの始まりを意味します)本文を読むことが出来ます。▲



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