農と言える日本・通信 No.34  2000-09-04               高野 孟

[鴨川特報]稲がもう熟してしまった!


 鴨川自然王国トラスト会員および農林業ボランティアの皆さん!
 
 今年の稲刈り一大イベントは9月15〜17日、たっぷりと時間をとってトラストされた4反歩を手刈りで収穫する予定でしたが、なにせこの暑さ、全国的にもそうですが、長狭一帯でも例年より1週間以上早く、すでに稲は完熟状態となり、これ以上放置すると枯れてしまうか、そうでなくとも味が著しく落ちることは間違いないという事態となりました。

 そこで現地生産責任者である石田三示さん福井訊さんを中心に協議した結果、今週末に三示さんに機械刈りで刈り入れてもらうことにしました。トラスト会員の中にも「稲刈りだけは行きたい」と楽しみにしていた方が多数いらっしゃるのにまことに残念ですが、お天気相手のことですし、枯れてしまったのでは何にもなりませんので、苦渋の決断(?)をさせて頂きました。

 しかし、集合は15〜16両日に行い、三示さんや福井さんのところの育ちが遅い田んぼがたぶんその時まで持ち堪えているので、そこで手刈りで稲刈りをして気分を味わい、さらに時間があれば、畑の手入れや森の間伐作業を行うようにします。なお、時間のある方は17日まで2泊して頂いてけっこうです。高野は2泊し、土曜日午後と日曜日午前も作業を行いますのでお付き合い下さい。

 いつものように15日の昼に現地集合ですので、参加希望、1泊か2泊か、交通手段を王国宛にお知らせ下さい。王国のホームページはhttp://www.shizen-ohkoku.smn.co.jp/で、メールはkingdom@viola.ocn.ne.jp です。


《長狭米頒布について》

 昨年に引き続き、今年9月収穫の新米を出荷できる10月から1年間、石田三示さんのところで作った低農薬長狭米を毎月お届けします(もちろんこれはトラスト分とは別です)。

 今年は「箱苗施用」といって、稲が苗の段階でイナミズゾウムシ予防の農薬を少量施しているので、無農薬米はなく、全部が低農薬米です。苗段階で薬を施すと、植えてから施すより遙かに少量で済む上、普通の半分ほどしか施していないので、限りなく無農薬に近い低農薬と考えて頂いて結構です。

 収量に限りがあるので、昨年から継続の方々を優先し、空きが生じた場合のみ新規申し込みを受け付けます。継続・非継続・新規希望を9月15日までに高野宛にお知らせ下さい。


[十勝報告]温泉と乗馬と釣りを楽しみました!

 夏の十勝大集合は、8月25〜27日、東京、大阪、金沢、道内の札幌、遠軽から計18人が参加し、平林英明・とみ夫妻(牧場&ランチョ・エルパソのオーナー)、吉田政勝さん(デザイナー&エッセイスト)はじめ地元の皆さんと一緒に牧場での乗馬と釣りとサウナとバーベキュー、然別湖温泉の露天風呂と遊覧船、ランチョ・エルパソでのジャズライブと十勝渓流塾宴会、その他帯広散策を楽しみました。詳しい経緯は、別送の吉田政勝さんによる「モモの通信」をご覧下さい。参加者は以下の通りです。写真は上から、雨の然別湖温泉、車椅子のトランペッター“アサやん”が不自由な指でフリューゲルを演奏、朝のリバティファーム。

《常連組》
 新井欣三(麻布十番居酒屋「はじめ」亭主の料理名人)
 西城鉄男(インサイダー)・まみ夫妻
 高野孟(インサイダー)・千織夫妻
 二木啓孝(日刊ゲンダイ記者)
 箕形洋子(小学館)
 山本勝(大阪の醸自倶楽部主宰)

《初参加》
 小林さかえ(ピアニスト、テノール歌手=小林一男夫人)
 三枝祥子(作曲家=三枝成彰夫人)
 福田桂子(ピアニスト)……以上3人は「モンゴル旅行」組
 山田  (小学館、箕形友人)
 岡部郁良(金沢で地元ベンチャー立ち上げに取組中)
 小松真由美(「乗馬ライフ」編集長)
 カメラマン(同上)……以上2人は取材を兼ねて

《道内組》
 後藤良忠(北海道うまの道ネットワーク協会専務=札幌)
 花田みつ多加(遠軽の日本一の養蜂業&熊撃ち名人)・同夫人

■参加者の何人かについての追加ビジネス情報。

新井さんのお店「はじめ」は、麻布十番の「鳥居坂下」から六本木トンネル方向に1ブロック行った左角、月〜金18:00〜02:00、いつも混んでいるので要予約(3404-8736)。

大阪の山本さんは日本の地ビールの先駆者で、平林さんの先生に当たる人。単に自分で地ビールを作るのでなく、各地の地ビールづくりやそれによる村おこしのコンサルタントの仕事をし、さらにビールもお酒も各家庭で自分で造るという日本本来の姿に戻ろうという「醸自(自分で醸造する)」運動を展開している(それで彼は皆にジョージさんと呼ばれている)。彼のアルコール度1%以下の「自ビール」製造セットや「甘酒」づくりセット(ウッカリするとすぐに本物のビールや日本酒が出来てしまい、法律に触れかねないという“難点”があるのでご注意下さい!アハハ)に関心がある方は、醸自倶楽部ホームページhttp://www.george-club.com/)をご覧下さい。メールは office@george-club.com です。

遠軽で花田養蜂園を営む花田さんは、シーズンになると鹿児島から北海道まで養蜂箱をかついでアザミ、リンゴ、マロニエ、アカシア、ボダイジュ、クローバーの6種類の花からそれぞれに季節の香り漂う蜂蜜を採取し、最高の鮮度と品質の100%“本物”の国産純粋製品を作っていて、大川功さんはじめ名だたる政財界人、中原ひとみさんら俳優、オテル・ドゥ・ミクニの三國清三さんはじめ著名レストランなど全国に熱烈なファンがいるほか、JAL商事のテレビ通販でも超高級品として扱われています。3種類の花の「蜂蜜」各300グラム入り3本セットが5000円、これも世に偽物が横行している中で独特の方法で最高純度を実現している“本物”の「プロポリス」(10cc=約20日分)が4500円、30種以上の栄養素を含んだ「生ロイヤルゼリー」(100g=約1カ月分)が2万円、ビタミン・ミネラル・すべての必須アミノ酸を含む健康補助食品「花粉」(100g=約1カ月分)が4000円です。また花田養蜂園では、毎年春に「蜜蜂オーナーシステム」によるオーナーを募集しています。年間5万円で1箱3〜4万匹の働き蜂のオーナーになると、その1箱分そっくりを採取場所から最高鮮度で直送してくれます。2.4kgを最低保証しますが、天候によって2倍以上の量が採れる場合もあるそうです。電話・ファックス01584-2-7006

札幌の後藤さんは、「北海道中に馬で歩ける道を張り巡らそう」という面白い団体(総理府認可の社団法人)を作っていて、道内の乗馬クラブでのトレッキングや各種イベントを支援しています。我々の十勝渓流塾も団体加盟し、リバティ牧場の馬に飼育料補助を出してもらっています。「北海道うまの道ネットワーク協会」のホームページはhttp://member.nifty.ne.jp/uma-net、メールはuma-net.goto@nifty.ne.jp です。

平林さんが手作りするランチョ・エルパソの約40種類のソーセージ・ハム類は電話・ファックスで注文して取り寄せたりギフトにすることが出来ます。標準的な「ハム・ソーセージ詰め合わせ」セットは3500円〜1万円、豚ウデ肉を丸ごとスモークした「ビッグボーン」が5000円、1年半がかりで文字通り手塩にかけて熟成させた天下一品の「生ハム」(骨付きモモ肉1本丸=約7kg)が4万円(もちろんスライスの真空パック100g=1000円もありますが、パーティなどには1本丸ごとあれば超豪華!)など。電話0155-34-3418、ファックス同-3494 (株)マノス。また平林さんの(株)帯広ビールの工場で、インターネットを通じてやりとりしながら自分好みのビールを作ってもらう「ビアゴッコ」はhttp://tokachi.com/elpaso/へどうぞ。


●高野ホームページを大改修しました!


 これまで「高野孟の個人的ホームページ」を公開してきましたが、この夏を使って内容・デザインを全面的に改修工事し、「高野孟の極私的情報震源地」として再スタートしました。本通信のバックナンバーも揃っています。また、渡辺エリちゃんの鴨川移住に伴い現地で「鴨川自然王国・公式ページ」が立ち上がったので、従来高野ページ内にあった「鴨川自然王国・非公式ページ」は除去し、内容の一部を「農牧的生活を求めて」に再編しました。まだ全部終わっていないし、新規に載せる予定の分で遅れているところがありますが、お暇な折にご覧下さい。▲