農と言える日本・通信 No.38  2000-11-03      高野 孟

●11月には農牧的生活に関わるイベントがいろいろある!

▼6日(月)13時から科学技術館で、全国グリーンツーリズム協議会主催による「第1回全国グリーン・ツーリズム推進シンポ/都市と農山漁村の新たな共生をめざして」が開かれます。当初、高野が基調講演を頼まれたのですが、日程の都合で参加できなかった催しで、鴨川自然王国とも関わりの深い「21世紀村づくり塾」が事務局を担当しています。参加は無料ですが、ファックス03-5689-0225に事前申し込みを。もう締め切っているかもしれません。

 なお農文協の「現代農業」増刊の11月1日発売の最新号が「日本的グリーンツーリズムのすすめ/農のある余暇」丸々1冊の特集です。「これからは“何もない”田舎がいい」というコンセプトが冴えています。

▼11日(土)13時半から横浜市教育会館で電機労連主催の「エコ農業を考えるシンポ」が開かれ、藤本敏夫さんの「食の安全とエコ農業」の基調講演のあと、佐藤謙一郎=民主党ネクスト農水大臣、安原義之=農業生産法人ゆうき代表、高野らが討論します。一般公開ですので、03-3455-6915電機労連に問い合わせを。

▼26日(日)15時半から帯広市・日甜資料館で「日甜・研究と文化村」構想について高野の講演と討論のあとモンゴル料理を楽しむ会があります。日甜は北海道きっての名門企業で、その帯広市内の元本社工場の広大な敷地を活用して「研究と文化」の発信基地にしようということで、市民グループと同社が協力体制を作りつつあります。そのプランの1つとしてモンゴルのゲル村を作りたいという話があってそのために大阪・鴫野でモンゴル料理の居酒屋「モンゴルオルゴ」を営むスーチンドロンさんにわざわざ来て貰うことになりました。問い合わせは0155-36-8820ランチョ・エルパソまで。

 内モンゴル出身のスーチンドロンさんが手作りの料理と航空便で取り寄せている豊富なお酒でもてなしてくれる「モンゴルオルド」はすばらしいスペースです。JR片町線の鴫野(しぎの)駅近く、電話06-6969-6248、ウェブサイトhttp://www.ne.jp/asahi/kazeno/kai/orugo.htmですので、関西方面の方、大阪出張の方、是非訪れて下さい。

 関連して、モンゴルの伝統音楽オルティンドーの国宝級女性歌手ノロブバンザトさんのコンサートが11月6日(月)青葉台・フィリアホール、9日(木)東京国際フォーラムホールC、14日(火)大阪・旭区区民ホールで開かれます。お問い合わせは03-3499-0217創樹社まで。9日のコンサートの様子は10日のTBS「ニュース23」で採り上げられる予定です。

●11月18〜19日は鴨川集合です!
 11月の鴨川大集合は18日(土)〜19日(日)で、大豆畑の収穫と、時間が余れば森林整備作業で、土曜日の夜は「収穫祭」大宴会です。とりわけ大豆畑トラスト会員はこぞってご参加下さい。詳しいことは「鴨川自然王国」ウェブサイトhttp://www.shizen-ohkoku.smn.co.jp/をご覧下さい。

●11月25〜27(月)は帯広集合です!
 秋の帯広大集合は、25日(土)の羽田発帯広行き朝一番で行って、その日と翌日午前中は牧場遊び、午後は上記の「日甜・研究と文化村」の講演・ワークショップ&モンゴル料理パーティです。月曜日も牧場で遊んで最終便で帰ります。

 なお、十勝自然王国の国王=平林英明さんの「ランチョ・エルパソ」のウェブサイトが全面的にリニューアルされたので、ご覧下さい。http://www.elpaso.co.jp/

 さらに、発売されたばかりの隔月刊『乗馬ライフ』で、われわれの8月帯広大集合がグラビアで特集され、また同誌に高野が連載中の「十勝森林警備隊“馬”日記」でもそのことを書いていますので是非ご覧下さい。『乗馬ライフ』を常備している本屋さんは余り多くないのですが、八重洲ブックセンター地下の「スポーツ雑誌」コーナーでは平積みされています。また同誌のウェブサイトはhttp://www2.oceanlife.co.jp/johba/です。

●『婦人公論』のいま出ている号でインタビューされた!
 『婦人公論』の最新号で、半農牧・半電脳的生活について高野がインタビューされた記事が出ています。なぜ鴨川や十勝に通うようになったのかというお話です。これを呼んだmoreさんという方からからはこんなメールを頂きました。

「『婦人公論』の記事を読み、HP拝見させていただきました。7年前から沢登りとイワナ釣りに魅せられ、趣味が高じて年に一冊「源流紀行」という渓流釣りの本を作っている45歳の在日韓国人3世の女です。脱・東京のメッセージ、一言一言とても共感いたしました。私も釣り仲間が住む新潟県中里村にいつか移り住みたいと思い続けているのですが、どうやって食べていこうかと考えると五里霧中。5年先の50歳にまでには何とかしたい、と無い知恵を絞っているところです。実際に生活の場をシフトしていく過程での様々な問題やエピソードなどを本に書かかれていらっしゃれば是非購入したいのですが、著作目録等でご紹介ください。HP上でそんなコーナーを作っていただけたら、と期待しております」

 そうですよね。「どうやって食べていこうか」となるとキレイごとばかり言ってられません。本通信の場で意見交換をすることにしましょう。

●金沢から出ている『田舎情報』が面白い!
 石川県の金沢に本拠がある出版社「KCC」は去る6月に創刊した隔月刊の新ライフスタイル発見マガジン『田舎情報』がなかなか頑張っています。創刊号で鴨川自然王国を採り上げて頂いて編集長自らカメラマンを連れて取材に来て頂いた経緯もあって、地方出版社がこういう全国向けの雑誌を出すという思い切った試みが是非成功してくれるといいなあと思っているのです。

 11月3日発売の第3号(12月号)は、五木寛之のエッセイや高木美保の「那須高原暮らし」報告、柳生博・野田知佑などのインタビューなどなかなか充実しています。同誌のウェブサイトはhttp://www.inakajoho.com/で、リンク情報が豊富です。

★「牛乳論争」の第3弾は、ちょっといろいろ難しい論点が出てきて整理のために取材・研究を続けているので、今回はお休み。そのうち再開します。