新党問題レジュメ

                                 950508 高野

1)局面の認識

(1)改革は停滞から逆流へ?

・村山政権の登場で、改革vs非改革の図式を維持しながら自民党を日干しにしつつ分裂に追い込み、それを契機とし条件として旗印(理念・政策)に基づく再分裂・再結集へと導き、そこへ向かって反自民・非小沢の第3極の形成を図っていく、というプログラムが破綻。

・次善の策として、連立内部で社会党がさきがけと連携しつつ安保常任入りや不戦決議などで自民党と積極的に論争し、いざとなればいつでも政権を降りるという姿勢で自民党を揺さぶり続けることが大事だったが、それもやりきれていない。他方、新進党もただの数合わせのだらしない形にしかならなかった。

・結果として、自民党が地方組織を含めて蘇生する一方、さきがけは割を食い、社会党は壊滅寸前となって、これでもしダブル選挙になだれ込んだらまず確実に自民党単独政権が復活し、停滞どころか逆流に転ずる。最悪の場合は保保大連合で、元の黙阿弥よりもっとまずい。 ・人々はそのような政界の有り様を正確に認識しているわけではないが、流れが見えなくなって苛立ち、閉塞感を抱いていて、それが無党派層の反乱となって現れた。

(2)村山政権の終わらせ方

・自民党のやりたい放題のまま村山政権が終わるのを避けるにはどうしたらいいか? 結局、自民と社会・さきがけのどちらの主導で村山政権を終わらせるかに尽きる。

・1つは、不戦決議で徹底的に揉んで、《自民・新進党の右寄り部分プラス社会の「何が何でも政権維持」のじいさんたち》vs《「社会・さきがけプラス自民・新進の良質部分》という路線的体質的な違いを際だたせること。その結果、社会・さきがけ主導で村山政権が憤死するなら、村山が自民に抱えられて「はい、おじいさん、こちだですよ」という具合に安楽死させられるより余程マシで、世論も納得する。

・それが出来れば、社会(マイナスじいさんたち)プラスさきがけプラス新進の羽田・船田(場合によって反主流化している細川あたりまで)の連携が出来る。加藤紘一などもこちら側であるのは間違いないが、この問題で自民を割って出るには至らないだろうから、社会・さきがけ・新進一部で“リベラル”第3極の核が出来る。加藤たちまで合流すれば、小沢路線プラス旧保守の大保守vsリベラルの2極になる?

(3)もう1つ大きな枠組み

・しかし今の政党不信の深まりの中では、「また永田町の政争か」と受け止められる可能性がある。リベラルの核を形成しながらも、それを中央政党レベルにとどめず、もっと大きな枠組みとして新しいネットワーク型の政治結集の組織原理を明らかにし、その具体的なイメージを鮮やかにするような姿を見せていくことが必要。

・鍵となる1つはローカル・パーティ。北海道(横路)、東京(海江田)……。神奈川は石川好(さきがけ)とネットと湘南の市長たちの結びつきが出来ないか。

・もう1つの鍵は労組。労働者は何よりもまず市民であるという思想に立ってネットワークに加わる労組幹部をつくらなければならない。それと市民運動のリーダーたち。学者・文化人はむしろ集めるのは簡単だろう。

2)社会党の新党問題への対処

・社会党は、ネットワーク型の結集の中核云々という以前に、まず自らを整理して、そのネットワークの一角を担うに足る資格を得るべく脱皮しなければ話にならない。それには、何でもOKのじいさんたちと“ハト派”幻想の左派とのもたれ合いによる親自民勢力の清算が必要になる。逆に言えば、その勢力が呑めないような明確な路線を出さないと……。今の社会党は、自身の脱皮とその先のネットワーク結集という次元の違う問題をごっちゃにしている。

・久保はどうしようとしているのか?

3)ネットワーク型の21世紀的政治組織論

4)“100年目の転換”という時代認識を軸にした政策ベース

5)理論的インフラ   

・宇沢経済学、松下政治学……   

・連続講座

6)アピールの文案、呼び掛け人、タイミング